Photo by KEIKO FUKUI
神戸市長田区御蔵通 2003年
阪神大震災で長田区は火災で多くの家屋が消失しました。これらの土地の住人は帰って来たくてもさまざまな事情があって帰ることがままならず今だに更地が点在しています。
この空いている土地を屋外ギャラリーとして現代アートの作家たちがそれぞれの思いを作品にこめて展示することになりました。
この場所にはじめて立った時大きな2本の楠が目にとまりました。木の幹は焼け焦げていましたがそれでも立派に生きていました。
火事の時には家屋の類焼をこの木がくい止めてくれたと聞いています。
『WE ARE ALIVE 私たちは生きている』そんな声が聞こえるように思いました。
この大地に旗を突き刺し多くの失われた魂を鎮め、ここ長田から世界に流れる風が自然讃歌、人間讃歌のこころを育んでくれますよう祈り続けました。